煌く原子の光に飛び込もう
It's too lovely for words
溢れる程のこの愛を手で囁く
※18歳未満立ち入り禁止
ηλεκτρονの続きです。
溢れる程のこの愛を手で囁く
※18歳未満立ち入り禁止
ηλεκτρονの続きです。
◆
キッドの手がローの身体に触れる。手は口のように言葉を発しないが、確かにその白い手は愛を囁いていた。その囁きはローにかつて感じたことのないほどの扇情と慕情を与えた。快楽に伴うほんの少しのくすぐったさにローは声を出して笑いそうだった。それはただ痒いから、というだけではない。嬉しさのあまりに湧き 出てくるものでもあった。
「目ェ閉じろ」
「おれに命令するな」
反射的にローは返答をしたが、こうでいいのかと言わんばかりにぎこちなく目を瞑った。キッドは素直じゃねェなと言わんばかりの微笑みで返した。
瞼の裏に映る光が弱くなる。目を開けると黄昏のような弱い灯りの中にぼんやりとキッドの姿が見えた。キッドの手がベッドに無造作に置かれた紙袋に触れた。その中にはローション。脳裏にあの言葉が蘇った。
”ヤるなら最後までヤろうぜ”
沸々と煮え続けていた興奮が最高潮に達する。と同時に感じるのは、未知なる行為への不安だった。
「目ェ閉じてろって言っただろ」
何をそこまで目を閉じることにこだわるのか、ローには見当もつかなかった。ただ、その声が酷く優しくてローは何も言わずに従った。
身体を左へ横にされ、ローはその背中にキッドを感じた。ひやりと冷たいものを臀部に伝う。ローションだ。全神経をキッドの右指が触れるところへ集中させた。肛門に指が触れる。ローションが指に転がされている。指が肛門に入ってくる。
その指は。
ローが愛してやまない男の指なのである。
排出器官としての機能しか持ちえないそこを触れられてローの心臓は爆発しそうだった。顔から火が出てしまいそうな恥ずかしさよりも、ローの心は恐怖で埋め尽くされていた。キッドに「汚い」と思われるのが酷く怖かった。怖くて怖くて仕方がなかった。どうしようもなく好きなのだから、幻滅されるのを恐れるのは当然だ。
「うわぁっ・・・」
キッドの指が肛門の深いところまで侵入する。その異物感に思わず声を発してしまった。そこは”排出”器官なのだ。入る感覚はなんとも言えない不思議な感覚だった。色気のない声を出して、キッドの興奮を冷ますのではないかとまた不安になってしまう。全ての不安に思わずローは顔を両手で塞いだ。
ローの思惑とは裏腹に、愛しい人の”全て”に触れられるエロスティックな感覚に酷くキッドは煽られていた。肛門への愛撫を許されていることは、骨の髄まで曝け出されているような気持ちがした。両手で顔を隠して恥じらう姿は、なおも扇情的だ。
「そんな汚いとこ触んなよっ・・・」
両手の隙間から洩れた声は少し掠れていた。
少しでもローの羞恥心が緩和されればと目を閉じさせ部屋を暗くしたが、それはあまり効果がなかったのかとキッドは苦笑いをした。
するりと左腕をローのこうべの下へ滑り込ませ、ローの両手を包み込んだ。ローの右耳に口付けを落とす。
「余計なこと心配するんじゃねェよ」
続く言葉は口にせずとも、キッドの手は十分すぎる程囁いていた。
その右指の囁きにローは気づき、愛していると喉の奥で囁いた。
Fin
◆
肛門なんて下品な言葉を使ってしまってごめんなさい。
エロを書くに当たって、自分の思うアナルセックスをする大変さを書きたかったんです。
ローさんの恥じらう気持ち、排出器官を用いるという現実性をより表現したくて”肛門”という言葉を使わせて頂きました。
キッドの手がローの身体に触れる。手は口のように言葉を発しないが、確かにその白い手は愛を囁いていた。その囁きはローにかつて感じたことのないほどの扇情と慕情を与えた。快楽に伴うほんの少しのくすぐったさにローは声を出して笑いそうだった。それはただ痒いから、というだけではない。嬉しさのあまりに湧き 出てくるものでもあった。
「目ェ閉じろ」
「おれに命令するな」
反射的にローは返答をしたが、こうでいいのかと言わんばかりにぎこちなく目を瞑った。キッドは素直じゃねェなと言わんばかりの微笑みで返した。
瞼の裏に映る光が弱くなる。目を開けると黄昏のような弱い灯りの中にぼんやりとキッドの姿が見えた。キッドの手がベッドに無造作に置かれた紙袋に触れた。その中にはローション。脳裏にあの言葉が蘇った。
”ヤるなら最後までヤろうぜ”
沸々と煮え続けていた興奮が最高潮に達する。と同時に感じるのは、未知なる行為への不安だった。
「目ェ閉じてろって言っただろ」
何をそこまで目を閉じることにこだわるのか、ローには見当もつかなかった。ただ、その声が酷く優しくてローは何も言わずに従った。
身体を左へ横にされ、ローはその背中にキッドを感じた。ひやりと冷たいものを臀部に伝う。ローションだ。全神経をキッドの右指が触れるところへ集中させた。肛門に指が触れる。ローションが指に転がされている。指が肛門に入ってくる。
その指は。
ローが愛してやまない男の指なのである。
排出器官としての機能しか持ちえないそこを触れられてローの心臓は爆発しそうだった。顔から火が出てしまいそうな恥ずかしさよりも、ローの心は恐怖で埋め尽くされていた。キッドに「汚い」と思われるのが酷く怖かった。怖くて怖くて仕方がなかった。どうしようもなく好きなのだから、幻滅されるのを恐れるのは当然だ。
「うわぁっ・・・」
キッドの指が肛門の深いところまで侵入する。その異物感に思わず声を発してしまった。そこは”排出”器官なのだ。入る感覚はなんとも言えない不思議な感覚だった。色気のない声を出して、キッドの興奮を冷ますのではないかとまた不安になってしまう。全ての不安に思わずローは顔を両手で塞いだ。
ローの思惑とは裏腹に、愛しい人の”全て”に触れられるエロスティックな感覚に酷くキッドは煽られていた。肛門への愛撫を許されていることは、骨の髄まで曝け出されているような気持ちがした。両手で顔を隠して恥じらう姿は、なおも扇情的だ。
「そんな汚いとこ触んなよっ・・・」
両手の隙間から洩れた声は少し掠れていた。
少しでもローの羞恥心が緩和されればと目を閉じさせ部屋を暗くしたが、それはあまり効果がなかったのかとキッドは苦笑いをした。
するりと左腕をローのこうべの下へ滑り込ませ、ローの両手を包み込んだ。ローの右耳に口付けを落とす。
「余計なこと心配するんじゃねェよ」
続く言葉は口にせずとも、キッドの手は十分すぎる程囁いていた。
その右指の囁きにローは気づき、愛していると喉の奥で囁いた。
Fin
◆
肛門なんて下品な言葉を使ってしまってごめんなさい。
エロを書くに当たって、自分の思うアナルセックスをする大変さを書きたかったんです。
ローさんの恥じらう気持ち、排出器官を用いるという現実性をより表現したくて”肛門”という言葉を使わせて頂きました。
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