煌く原子の光に飛び込もう
雨の中
雨に流れて、消えた。
(NARUTO 角都×飛段)
雨に流れて、消えた。
(NARUTO 角都×飛段)
雨音がやってきた。
雨が来るのは近い。
「急いでないよな?雨が来ないうちに祈らせてくれよ。」
「いいだろう。」
オレには理解できない。何故祈るたびに己の体を傷つけなければならないのか。何故そこまで神を信じているのか。考えたところで疑問が解けるはずも無く、オレは密かにため息を付いた。
森の中は不気味なくらい静寂で、飛段が肉を断ち切る音が澄んで聞こえる。神の紋章を血を捧げて描き、その図上で心臓をも捧げている。
「…っ…」
痛みに揺らぐ瞳はいつも以上に紅い気がして心がざわめいた。狂っていると思った。何に狂っているのか。神だ。神様の前でだけ奴は狂気じみた妖艶な顔をするのだ。神様の前でだけ。
「あっ、雨だ。」
「すぐに土砂降りになりそうだな。」
オレの言葉通り、雨は一滴落ちてきたかと思えば瞬く間に激しく降ってきた。もうあちこちに水溜りができている。飛段は急いで立ち上がり、黒柱を体から抜き取った。
「早く行こうぜ、角都!」
「あぁ」
ざああああ…
叫び声のように雨は降り続ける。
奴の描いた神の紋章が雨に打たれてにじんでゆく。奴の血が雨に混ざる。
血と共に奴の信仰心も消えてしまえばいいのに。
そうしたら奴はオレにあの美しい顔を向けてくれるのだろうか。
紋章は雨にまみれて、消えた。
雨が来るのは近い。
「急いでないよな?雨が来ないうちに祈らせてくれよ。」
「いいだろう。」
オレには理解できない。何故祈るたびに己の体を傷つけなければならないのか。何故そこまで神を信じているのか。考えたところで疑問が解けるはずも無く、オレは密かにため息を付いた。
森の中は不気味なくらい静寂で、飛段が肉を断ち切る音が澄んで聞こえる。神の紋章を血を捧げて描き、その図上で心臓をも捧げている。
「…っ…」
痛みに揺らぐ瞳はいつも以上に紅い気がして心がざわめいた。狂っていると思った。何に狂っているのか。神だ。神様の前でだけ奴は狂気じみた妖艶な顔をするのだ。神様の前でだけ。
「あっ、雨だ。」
「すぐに土砂降りになりそうだな。」
オレの言葉通り、雨は一滴落ちてきたかと思えば瞬く間に激しく降ってきた。もうあちこちに水溜りができている。飛段は急いで立ち上がり、黒柱を体から抜き取った。
「早く行こうぜ、角都!」
「あぁ」
ざああああ…
叫び声のように雨は降り続ける。
奴の描いた神の紋章が雨に打たれてにじんでゆく。奴の血が雨に混ざる。
血と共に奴の信仰心も消えてしまえばいいのに。
そうしたら奴はオレにあの美しい顔を向けてくれるのだろうか。
紋章は雨にまみれて、消えた。
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