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煌く原子の光に飛び込もう
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芸術論Ⅲ 『一瞬』と『永久』の同一性

あいつらはわかってねぇな。
飛段視点。

(NARUTO カプなし)

 暁に入って初めて他の奴らと顔合わせをしたとき、妙に気になったのは金髪と赤毛の会話だった。

「旦那、芸術ってのはな一瞬の美を言うんだぜ。」
「お前は馬鹿か。芸術とは永久を追求するものだ。朽ちないものこそ美しいんだよ。」
「旦那こそ芸術をわかっちゃいねぇ。儚く散るからこそ美しいんだ、うん!」
「いいや、分かってないのはお前だ。永く変わらぬものが美しい。」

どうやら『一瞬』と『永久』の美について口論しているらしい。まさに売り言葉に買い言葉。一向に終わる気配がないのだ。どちらとも譲ろうとせず、自分の意見が正しいと言っている。
しかし、オレからすりゃどちらとも正しいとは思えねぇ。

「あいつらの話が気になるのか、新入り。」

不意に隣にいた覆面の男が話しかけてきた。口が隠されているから、表情が掴みにくい。

「…まぁな。」

視線を男から口論している2人に移す。相変わらずの白熱ぶりだ。
一瞬と永久はそれぞれ違うもの。
そう思うのは、馬鹿げてる。

「あいつらはわかってねぇな。一瞬と永久なんてどっちも同じなんだよ。」

不死身の体を持つとそれが良く分かる。
永久に生きると言うことは死ぬという一瞬の繰り返しで。
一瞬を生きたと言うことはその記憶を永久に残すと言うことなんだ。

世界は一瞬と永久が巡り合ってんだぜ。

「そうだな。」

覆面の男がそう呟いた。適当に返しているのではないと言うことは声色でわかった。

「あんたも不死身なのか。」
「…まぁな。」

覆面で見えないはずなのに男が苦笑いをした気がした。

あんたも、死なない苦しさがわかるのか。
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