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煌く原子の光に飛び込もう
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White sofa

白い長椅子の上の時間。
それは穏やかに2人を包む。



漆黒の爪の先から愛が零れだした。ゆるりと指先が藍色の髪を絡めとり、ゆらりとかかる吐息にその髪が遊ぶ。皮膚の熱が伝わり合い一つになってゆく。匂いでさえ、混ざり合う。互いの香水で思い出すのはあの日の夜。初めて結ばれた満月が微笑む、あの夜。

白い長椅子からは穏やかな沈黙が流れている。寄り添う2人に言葉はない。沈黙以外に時間がゆっくりと進む空間を彼らは知らなかった。近づく別れを少しでも先延ばしにしたいのだ。

秒針を刻む時計を見て、ローの目が揺らぐ。それを悟られないように、真っ直ぐとキッドを見つめて言葉を発した。

「帰らねェと」

長椅子から立ち上がる。ふと、前に進めないことにローは気づいた。

「・・・」

ただただ黙ってパーカーの裾を握るキッドはなんとも愛しい。
ローは照れ笑いをして、その腕の元に帰った。

Fin

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