煌く原子の光に飛び込もう
Friday's Afternoon
ダチと後輩と過ごす何の変哲もない日常。
でもそれが幸せ。
★大学生パロ第二段
マブダチキラーと後輩ルフィが出てきます。
あれローさんは^p^
ダチと後輩と過ごす何の変哲もない日常。
でもそれが幸せ。
★大学生パロ第二段
マブダチキラーと後輩ルフィが出てきます。
あれローさんは^p^
◆
金曜日は2限が無いので、おれはいつものように昼休みになる少し前から学食に来ていた。昼休みきっかりに来てしまうとまず食事にありつけない。新学期が始まったばかりで、初々しい1年生が昼食を食べるためにとりあえず食堂に来てしまうのが原因だ。さっさとパン屋の場所や学外の弁当屋の場所を覚えてくれ。やかましい1年と一緒に昼食を取るのはごめんだ。
「おばちゃん、カレー1つくれ」
「はいはい」
馴染みの学食のおばちゃんからカレーを受け取る。この学食特性メニュー”サウスブルーカレー”だ。サウスブルーというのはエリア名で、体育・芸術専攻の連中が集まっている場所をこの大学ではこう呼ぶ。席についてガツガツとカレーを食べていると、視界の隅に知っている男が入ってきた。
「おはようキッド」
「おお、おはよう」
「相変わらずお前はそのカレーが好きだな」
「ここのカレーが一番うまい」
「・・・違いない」
キラーはおれの真正面の席に座った。
食べないのか、と聞くとこれからミーティングだという。
相変わらず忙しいなこの男は。全専攻代表者会、学祭実行委員に新入生歓迎委員。おまけにおれと同様にバスケ部もやっている。
「無理すんなよキラー」
「大丈夫だ、お前こそ無理するなよ」
「なに言ってやがる」
「バスケ部の”キャプテン”・キッド」
おれもまぁ人のこと言っていられねェか。
もうすぐ全国大会シーズンがやってくる。それまでにチームを1つにしないといけねェからな。
「困った時はお互い様だろ?」
「ああ」
おれとキラーは学生宿舎で部屋が隣同士、かつ同じ専攻という入学当初からのいわゆる”腐れ縁”だ。本当にこいつと出会えてよかったなァ、とつくづく思う。2人で語り合った夜は数知れず、お互いのことを包み隠さず言い合える仲だ。
「2限の終わりのチャイムだ」
「これからどっと1年生が来るぞ」
「今年の1年は元気がいいからな」
「・・・早速一番元気の良いやつが来た」
キラーが誰だ、と言う前にそいつはおれ達の目の前に来た。
「ユースタス!!」
「よォ、麦わら。相変わらず元気だな」
モンキー・D・ルフィ。
こいつは入学当初から面白いやつだったとキラーから聞いた。専攻の新歓合宿で堂々と先輩や先生に向かってタメ口を聞くわ、全員分の夕食を1人で完食してしまうわ、次々と問題を起こしたらしい。そして何よりも面白いのが、それを見て誰1人として悪い気を起こしたやつがいないということ。むしろあの合宿はこいつのお陰で笑いの耐えない楽しいものになったという。不思議な魅力を持つ男だ。
「お前これから3限ノースブルーだろ?」
「えっ、なんでわかるんだ??」
「お前なぁ・・・オレ達だって去年はお前と同じ一年生だったんだぞ」
「あ、そっか」
次々と頭で考えた言葉そのものが口から出てくる出てくる。麦わらの言動は本当に見ていて飽きない。
「だったら早くしねェと飯を食いそびれるぞ。ここで油売ってる場合じゃねェ」
ノースブルーはこのサウスブルーエリアからかなり離れている。この大学は縦長構造で、まず自転車がないと生きていけない。全く、バカでけェ大学を作ったもんだなここの創立者は。
おれの忠告を聞くと別に良いのだと麦わらはにかっと屈託のない顔で笑った。
「本当は2限終わったら直ぐにノースブルーに行こうと思ったんだけど、あんたを見かけたから話したくてこっちまで来た」
「麦わら」
「へへへ・・・じゃあまたな!!」
「お、おう」
そう言うと麦わらは颯爽と学食を出て行った。
おれに話しかけたかっただと?
可愛いヤツだなァ、と率直に思った。
麦わらと会うのはは専攻の新歓飲みで意気投合した以来だ。ヤツの考え方はとてもおれに似ていて、すぐに仲良くなった。最後の方はお決まりのどんちゃん騒ぎであんまり覚えていないが。とにかく久しぶりの再会だったので、あんな風に接して貰えるのはなかなか嬉しいもんだ。
一連の流れをキラーは黙って見つめていた。
「どうしたキラー」
「やっぱりお前は同性にモテるよな」
「っ・・・なにを言い出すかと思えばっ」
「お前は頼もしくて面白い先輩だから、ああいう”熱い”後輩が付いて来る」
「ああいうって・・・おれは可愛い女の子に付いて来て欲しいんだが」
「その厳つい顔じゃ無理だ」
「キラー!!てめェ」
大笑いするキラーを見て何だか怒るのがバカらしくなっちまった。
気の置けないダチとの他愛のない会話。
懐いてくれる後輩との他愛のない会話。
それだけでおれはすっげェ幸せな気持ちになれる。
そんな、金曜日の昼下がり。
Next...
◆
最後まで読んでくださってありがとうございました。
サウスブルーカレーって
ネーミングセンスねぇぇぇぇぇえええええええ
可愛い後輩に廊下で会って「今日は素敵な日です。だって先輩に会えたから」って言われたんですよ。
私 を 殺 す 気 か (萌え的な意味で)
って思いました^^
だからルフィに言わせて見たかった。
まだローが出てこない。
2話目でいきなりローさん登場でも良かったんですが、やっぱ環境説明も兼ねて何の変哲もない大学生キッドの日常を書きたかったんです。何の変哲もない日常こそ幸せだと、つくづく思う管理人でした。
金曜日は2限が無いので、おれはいつものように昼休みになる少し前から学食に来ていた。昼休みきっかりに来てしまうとまず食事にありつけない。新学期が始まったばかりで、初々しい1年生が昼食を食べるためにとりあえず食堂に来てしまうのが原因だ。さっさとパン屋の場所や学外の弁当屋の場所を覚えてくれ。やかましい1年と一緒に昼食を取るのはごめんだ。
「おばちゃん、カレー1つくれ」
「はいはい」
馴染みの学食のおばちゃんからカレーを受け取る。この学食特性メニュー”サウスブルーカレー”だ。サウスブルーというのはエリア名で、体育・芸術専攻の連中が集まっている場所をこの大学ではこう呼ぶ。席についてガツガツとカレーを食べていると、視界の隅に知っている男が入ってきた。
「おはようキッド」
「おお、おはよう」
「相変わらずお前はそのカレーが好きだな」
「ここのカレーが一番うまい」
「・・・違いない」
キラーはおれの真正面の席に座った。
食べないのか、と聞くとこれからミーティングだという。
相変わらず忙しいなこの男は。全専攻代表者会、学祭実行委員に新入生歓迎委員。おまけにおれと同様にバスケ部もやっている。
「無理すんなよキラー」
「大丈夫だ、お前こそ無理するなよ」
「なに言ってやがる」
「バスケ部の”キャプテン”・キッド」
おれもまぁ人のこと言っていられねェか。
もうすぐ全国大会シーズンがやってくる。それまでにチームを1つにしないといけねェからな。
「困った時はお互い様だろ?」
「ああ」
おれとキラーは学生宿舎で部屋が隣同士、かつ同じ専攻という入学当初からのいわゆる”腐れ縁”だ。本当にこいつと出会えてよかったなァ、とつくづく思う。2人で語り合った夜は数知れず、お互いのことを包み隠さず言い合える仲だ。
「2限の終わりのチャイムだ」
「これからどっと1年生が来るぞ」
「今年の1年は元気がいいからな」
「・・・早速一番元気の良いやつが来た」
キラーが誰だ、と言う前にそいつはおれ達の目の前に来た。
「ユースタス!!」
「よォ、麦わら。相変わらず元気だな」
モンキー・D・ルフィ。
こいつは入学当初から面白いやつだったとキラーから聞いた。専攻の新歓合宿で堂々と先輩や先生に向かってタメ口を聞くわ、全員分の夕食を1人で完食してしまうわ、次々と問題を起こしたらしい。そして何よりも面白いのが、それを見て誰1人として悪い気を起こしたやつがいないということ。むしろあの合宿はこいつのお陰で笑いの耐えない楽しいものになったという。不思議な魅力を持つ男だ。
「お前これから3限ノースブルーだろ?」
「えっ、なんでわかるんだ??」
「お前なぁ・・・オレ達だって去年はお前と同じ一年生だったんだぞ」
「あ、そっか」
次々と頭で考えた言葉そのものが口から出てくる出てくる。麦わらの言動は本当に見ていて飽きない。
「だったら早くしねェと飯を食いそびれるぞ。ここで油売ってる場合じゃねェ」
ノースブルーはこのサウスブルーエリアからかなり離れている。この大学は縦長構造で、まず自転車がないと生きていけない。全く、バカでけェ大学を作ったもんだなここの創立者は。
おれの忠告を聞くと別に良いのだと麦わらはにかっと屈託のない顔で笑った。
「本当は2限終わったら直ぐにノースブルーに行こうと思ったんだけど、あんたを見かけたから話したくてこっちまで来た」
「麦わら」
「へへへ・・・じゃあまたな!!」
「お、おう」
そう言うと麦わらは颯爽と学食を出て行った。
おれに話しかけたかっただと?
可愛いヤツだなァ、と率直に思った。
麦わらと会うのはは専攻の新歓飲みで意気投合した以来だ。ヤツの考え方はとてもおれに似ていて、すぐに仲良くなった。最後の方はお決まりのどんちゃん騒ぎであんまり覚えていないが。とにかく久しぶりの再会だったので、あんな風に接して貰えるのはなかなか嬉しいもんだ。
一連の流れをキラーは黙って見つめていた。
「どうしたキラー」
「やっぱりお前は同性にモテるよな」
「っ・・・なにを言い出すかと思えばっ」
「お前は頼もしくて面白い先輩だから、ああいう”熱い”後輩が付いて来る」
「ああいうって・・・おれは可愛い女の子に付いて来て欲しいんだが」
「その厳つい顔じゃ無理だ」
「キラー!!てめェ」
大笑いするキラーを見て何だか怒るのがバカらしくなっちまった。
気の置けないダチとの他愛のない会話。
懐いてくれる後輩との他愛のない会話。
それだけでおれはすっげェ幸せな気持ちになれる。
そんな、金曜日の昼下がり。
Next...
◆
最後まで読んでくださってありがとうございました。
サウスブルーカレーって
ネーミングセンスねぇぇぇぇぇえええええええ
可愛い後輩に廊下で会って「今日は素敵な日です。だって先輩に会えたから」って言われたんですよ。
私 を 殺 す 気 か (萌え的な意味で)
って思いました^^
だからルフィに言わせて見たかった。
まだローが出てこない。
2話目でいきなりローさん登場でも良かったんですが、やっぱ環境説明も兼ねて何の変哲もない大学生キッドの日常を書きたかったんです。何の変哲もない日常こそ幸せだと、つくづく思う管理人でした。
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